赤ちゃんの昼夜逆転はなぜ起こる?寝かしつけるためのコツとは

赤ちゃんを育てるのは、とても大変です。とにかく気をつけることが多く、経験したことがないことの連続。

せめて睡眠時間だけでも取りたいのに、日中にガッツリ寝て夜に目がぱっちり、ということも珍しくありません。基本的に新生児のうちは、母乳やミルクを飲むか寝ていることが多いですが、昼夜逆転してしまうとママやパパも大変です。

赤ちゃんの昼夜逆転はなぜ起こるのでしょうか?うまく寝かしつけるコツはあるのでしょうか?今回は、この2つの疑問について解説します。

赤ちゃんの昼夜逆転はなぜ起こるのか

私たちは体の中に「体内時計」があり、夜眠って朝起きるようにできています。しかし、赤ちゃんの場合はそうはいきません。日中にぐっすり寝てしまって、夜は元気に起きている、ということもしょっちゅうです。

このような赤ちゃんの昼夜逆転は、なぜ起こるのでしょうか?赤ちゃんの昼夜逆転の理由と睡眠リズムについて、詳しく説明していきます。

赤ちゃんは体内時計がまだ未熟

赤ちゃんが昼夜逆転を起こす理由として、体内時計がまだ未熟であることがあげられます。体内時計の仕組みとしては、朝の早い時間に太陽の光を浴びることで体が朝であることを認識します。そして暗くなり、暗い部屋に入ることで夜であることを認識し、眠くなる物質が分泌されて眠りにつく、という形になっています。

人間の体内時計は、24時間よりも10分ほど長い場合がもっとも多く、24時間よりも短い場合もわずかながらあります。朝に日光を浴びることでこの数分のズレがリセットされ、リズムができてくるのです。

ところが、赤ちゃんの場合はこの機構がまだ十分に成長していません。新生児期は外にもほとんど出ませんし、睡眠リズムができてくるのは生後4ヶ月以降です。そのために体内時計のズレがリセットできず、ズレが大きくなって昼夜逆転が起こります。

睡眠リズムは個人差が大きい

睡眠のリズムは、非常に個人差が大きいものです。大人にも「ショートスリーパー」と呼ばれる方がいるように、たくさん睡眠が必要な赤ちゃんもいれば、短くてもしっかり発達していく赤ちゃんもいます。「寝る子は育つ」ということわざがありますが、これは必ずしも正確なものではないのです。

睡眠時間が短いから、夜はあまり寝ないから育たないのではないか、などと心配する必要はありません。赤ちゃんのリズムを大切にしてあげてください。

うまく寝かしつけられるコツとは?

赤ちゃんの体内時計が発達していないとはいえ、ママやパパは夜になると眠くなり、眠れないと体力がどんどん削られていきます

完全に睡眠リズムを大人に合わせるのは無理でも、夜にまとまって寝たり、うまく寝かしつけられるコツがあると少しは楽になるのではないでしょうか。

ここでは、赤ちゃんをうまく寝かしつけるコツを詳しく解説していきます。昼夜逆転が怒ってしまったら、ぜひ試してみてください。

寝る前に「必ずやる行動」を作る

人間の体は、非常に学習能力が高いです。例えば、朝起きてご飯を食べたあとに排泄をするとそのリズムを体が学習し、次の日から意識しなくても朝食のあとに排泄が来るようになることがあります。

これを利用して「寝る前に必ずやる行動」を作ると、それを体が学習してくれます。もちろん赤ちゃんなのですぐには学習しませんが、毎日続けていると「この行動のあとは暗くなって眠る」ということがわかってきます。

寝る前のルーティーンとして決まった音楽を聞かせたり、おもちゃにおやすみの挨拶をしたりと方法はいろいろあります。いろいろと工夫してみてください。一度決めたルーティーンは、しばらく続けることを忘れないようにしましょう。

午前中に日光を浴びる

室内でもいいので、午前中に日光を浴びるようにしてみるのも効果的です。これは、人間が眠るシステムに関係しています。日光を浴びると、人間の体内にセロトニンという物質が分泌されます。セロトニンは、感情をつかさどるドーパミンやノルアドレナリンといった物質の情報をコントロールし、精神を安定させる効果があります。

セロトニンは、分泌されてから14時間から15時間ほどでメラトニンという物質に変わります。メラトニンは眠りを誘う作用を持っており、睡眠ホルモンとも呼ばれています。このように日光を浴びてセロトニンが分泌され、14時間〜15時間でメラトニンとなり眠くなるというのが夜眠くなる仕組みです。

赤ちゃんはまだこの機能が未熟ではありますが、午前中にしっかり日光を浴びることで少しずつリズムがつくようになってきます。午前中のうちに散歩に出たり、室内にいてもカーテンを開けて日光を入れたりすると良いでしょう。

室内環境を整える

室内環境を整えるのも、快適な眠りのためには必要な準備です。赤ちゃんはまだ鼻毛が生えそろっていないため、チリやホコリがあるとくしゃみが出たり、鼻水が出たりしてよく眠れなくなります。また、空気が乾燥すると体もかゆくなりますし、せきの原因にもなります。気温が低すぎても高すぎても、眠りにはつきにくいものです。

清潔な寝具とパジャマを用意し、加湿器等で湿度を適度にたもち、エアコンを利用して適温にするようにしましょう

睡眠リズムはすぐにはできないので根気よく

赤ちゃんの睡眠はすぐにリズムができるようなものではなく、ある程度の時間をかけてリズムができてきます。しかし昼寝が長かったり、興奮するようなことがあったりすると眠りにつきにくくなる、というのも事実です。

赤ちゃんが快適に眠りにつけるよう、日光を浴びたり寝る前のルーティーンを決めたり、室内環境を整えたりして少しでも眠りにつきやすくなるようにすると良いでしょう

睡眠は、赤ちゃんだけではなくママやパパにもとても大事なものです。ママとパパで協力して、体に負担がかかりすぎないようにしてくださいね。

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