赤ちゃんは意外と乾燥肌?生後三ヶ月からのスキンケア

赤ちゃんのお肌というと、うるおっていてぷにぷに、すべすべのお肌を想像しますよね。一方でベビー用品売り場に行くと、スキンケア用品がたくさん並んでいます。

ローションにクリーム、オイル……大人顔負けのラインナップです。

すべすべお肌の赤ちゃんにスキンケアなんて必要あるの?と疑問を感じる方もいらっしゃると思います。

実は、赤ちゃんのお肌はとてもデリケート。

特に生後三ヶ月くらいからは乾燥しがちなので、きちんとケアをしないと肌トラブルになることも。

本記事では、デリケートな赤ちゃんの肌に起こるトラブルのメカニズムと必要なスキンケアについて、具体的に解説いたします。

赤ちゃんの肌トラブルのメカニズム

ここでは、赤ちゃんの肌トラブルのメカニズムを解説していきます。キーワードは「皮脂分泌」。肌トラブルの原因となる赤ちゃんの皮脂分泌について、理解を深めましょう。

生まれてから1ヶ月半頃までは皮脂分泌が多い

生後間もない赤ちゃんは、ママの黄体ホルモンの関係で皮脂の分泌がとても活発です。

特に顔や頭はベタつきやすくなります。髪の毛が多い赤ちゃんは皮脂でぺったりとしてしまうことも。

この状態は1ヶ月半くらいまで続きます。

それが原因で、「脂漏性湿しん」「新生児ざそう」ができることもあります。がさついた肌、赤み、黄色やピンクのニキビようなポツポツの状態です。

頭やお顔、ひどいと胸や背中の上部にも出ます。

この場合、皮脂分泌の過剰が原因ですので、赤ちゃん用のシャンプーや石けんで毎日ていねいに洗ってあげることで、落ち着いてきます。

また1ヶ月半を過ぎると、徐々に皮脂分泌自体が減ってきますので、自然に治るケースが多いようです。

生後三ヶ月からはママよりも皮脂分泌が少ない時期

さて1ヶ月半を過ぎ、減少傾向にある皮脂分泌はその後さらに減っていき、生後半年くらいから思春期前まで、非常に皮脂分泌が少ない状態が続きます。

乳幼児期の皮脂分泌量は成人の半分から1/3と言われ、全身が乾燥肌の状態となります。

実は赤ちゃんよりもママの方が、皮脂分泌量が多いのです。

大人でもスキンケアをしないと乾燥するのに、赤ちゃんは皮脂分泌がその半分以下。

なぜていねいなスキンケアが必要なのか、分かっていただけると思います。

皮脂分泌量の低下以外にも!まだある肌トラブルの原因

皮脂分泌が少なく乾燥肌の赤ちゃん。

しかし、肌トラブルの原因はそれだけではありません。その他の原因について、順に見ていきましょう。

①皮膚が薄い

赤ちゃんのお肌は、厚さが大人の1/2だと言われています。

そのため、乾燥はもちろん紫外線や化学物質など、外部からの刺激に弱いのです。

②汗っかき

あせを分泌するための「汗腺」は、赤ちゃんと大人で数の違いはありません。

体の小さい赤ちゃんは汗腺と汗腺の間が狭く密集しているため、大人と比べて約2~3倍汗をかきます。

あせもなどの肌トラブルを招いてしまうわけです。

③弱酸性ではなく中性に近い肌

大人の肌の水素イオン濃度(pH)は弱酸性であるのに対し、赤ちゃんのお肌は中性に近い状態です。

中性に近づくにほど細菌が増えやすくなると言われており、これが大人より赤ちゃんが肌トラブルを起こす原因に繋がります。

このように、赤ちゃんのお肌は一見するとうるおっていてモチモチすべすべなようですが、実は肌トラブルの原因がいっぱいのデリケート肌なのです。

そのため肌トラブルを回避するには、ていねいなスキンケアが大事となってきます。

赤ちゃんのスキンケア

肌トラブルを起こすメカニズムについて見ていき、赤ちゃんのお肌がいかにデリケートかが分かっていただけたと思います。

そんなデリケートな赤ちゃんのお肌のトラブルを避けるにはどうすればよいのでしょうか。

ここでは、肌トラブル回避のための具体的なスキンケアの方法を解説いたします。

スキンケアの第一段階は「清潔」

思春期の頃を思い出してみてください。

皮脂分泌が増え、ニキビができて悩むのは誰もが通る道だと思います。

そんなとき、どうしていたでしょう。

皮脂という肌にとっての刺激を取り除くため、丁寧な洗顔を心がけていた方が多いのではないでしょうか。

赤ちゃんだって同じです。まずは1日1回、お風呂で丁寧に洗うことが大切。

皮膚が薄い赤ちゃんの肌はゴシゴシとこすらず、濡らして泡立てたベビーソープをたっぷりとつけた柔らかいガーゼで、そっと汚れを落とすと良いですよ。赤ちゃんはぷくぷくとしていてシワやくびれが多いですよね。

そこ汚れがたまりやすいので、指を差し入れて、腹でやさしく洗ってあげましょう。

爪の長いママは、この時ばかりは我慢。お肌を傷つけないよう、爪は短く切っておきましょうね。

洗い終わったら、石けんなどが残らないようしっかりとゆすぎましょう。

お風呂上りには十分な保湿を

さてお肌が綺麗になったら、次は保湿をすることでお肌にバリアを作ってあげましょう。

基本はベビーローションです。

低刺激で弱酸性のものを選ぶと、肌トラブルになりにくい状態を保つことができます。

お肌がカサカサしたり、うるおいが足りないと感じる箇所にたっぷりとつけてあげましょう。

季節によって最適なスキンケアを

冬場はお肌が特に乾燥する季節です。

赤ちゃんのお肌も、乾燥によるトラブルが増えてきます。

ベビーローションだけでは保湿が足りないと感じたら、ベビークリームやベビーオイルを足しましょう。

特にほっぺは、外気にさらされているため赤くガサガサになりがちです。

クリームを塗ってしっかりとバリアを作ってあげましょう。

目安ですが、冬生まれの赤ちゃんは皮脂分泌量が減るころちょうど気温と湿度が上がるため、肌トラブルが少ないようです。

逆に夏生まれの赤ちゃんは、皮脂分泌量が減る時期になると気温と湿度が下がり乾燥の季節に入るため、ほっぺが荒れてしまったりといった肌トラブルが多いようです。

乾燥し始める前に、ローション・クリーム・オイルなど赤ちゃん用のスキンケア用品を揃えておくと安心ですね。

刺激になる汚れはそのつど取り除く

意外と見落としがちなのが、お風呂以外での「清潔」に気を使うことです。乾燥肌になる時期と離乳食が始まる時期は、ちょうど同じころです。

離乳食を済ませたら、口の周りをしっかりキレイにしてあげましょう。

ゴシゴシとこすらず、あくまで優しくていねいに。必要であれば、ローションやクリームを塗ってあげます。

また、夏場は汗をかいてそのままお昼寝をしてしまうことも。

できる範囲で構いませんので、下着を取り替える・濡らしたガーゼで汗を拭き取るなどしてあげると、あせもができにくくなりますよ。

スキンケアでデリケートな赤ちゃんのお肌を守ろう

赤ちゃんの肌トラブルのメカニズムとスキンケア方法について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。

ポイントをおさらいします。

①生後3ヶ月頃から皮脂分泌が低下し乾燥肌に

②皮膚が薄い、汗っかき、pHが中性と肌トラブルの原因がいっぱい

③清潔と保湿でスキンケアを

④毎日お風呂に入る&出た後にベビーローションなどで保湿

ぷくぷくとかわいくて思わずつつきたくなってしまう赤ちゃんのお肌は、意外にも乾燥肌でデリケート。

ガサガサほっぺのままではかわいそうですよね。

適切なスキンケアで、大切な赤ちゃんのお肌を守ってあげましょう。

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