食べ物アレルギーを持つ赤ちゃん!授乳中のママは食べても大丈夫?

「赤ちゃんに食べ物アレルギーがあることが判明した後、授乳しているママはそのものを食べてはいけないのか?」と疑問に思っているママさんは多いでしょう。

そこで、本記事では『食べ物アレルギーを持つ赤ちゃん!授乳中のママは食べても大丈夫なのか?』についてご紹介していきます。

また、アレルギー検査をする際のことについてもご紹介していきます。ぜひ、参考にしてみてください。

赤ちゃんのアレルギーとママの食事に因果関係はない!

ここでは、赤ちゃんのアレルギーとママの食事に因果関係はないということについてご紹介していきます。

母乳には僅かな抗原が含まれる

母乳中には、ママが食べた食物がごく僅かに含まれます。そのため、まだ離乳食を始めていない赤ちゃんでも母乳を通して卵・小麦・乳製品などのアレルギーになることがあります。

母乳中に含まれるアレルゲンの量は、アレルギー症状を起こす濃度の「千分の一」程度(母乳1mlあたり数十g)です。ママがアレルゲン食品を食べると、その後1時間から5時間程度の間、母乳中に含まれます。

母乳中のアレルゲンは、量が少ない上に大部分が「IgA抗体」にブロックされているため、赤ちゃんが母乳を飲んでも症状を起こさないか、ごく軽い症状のことが多いです。

一時的な治療として、ママがアレルゲンとなっている食物を食べないようにするということはありますが、母乳育児をやめる必要はありません。そして、ママの食材の制限が必要かどうかは、自己判断しないで必ず医師に相談しましょう。

授乳中のママの食材制限は意味ない

「食べ物アレルギーを発症しやすい卵や牛乳を食べないようにすれば、赤ちゃんはアレルギーにならないんじゃない?」と考え、特定の食材を制限しているママさんは少なくありません。

しかし、授乳中のママが、特定の食材を制限したからといって、アレルギーの予防にはつながりません。

なので、赤ちゃんの成長のためはもちろん、ママの健康のためにも「栄養バランスのいい食事」を心がけることが大切です。

ポイントは、なるべく多くの食材を使うことです。しかし、毎食手作りするというのは大変なので、市販の総菜なども上手に活用して、効率よく栄養を摂取していきましょう。

ちなみに、日本小児アレルギー学会が作成した「食物アレルギー診療ガイドライン」でも、授乳中の母親の食物制限は推奨されていないと記されています。

赤ちゃんにアレルギーを発症させないためのコツ

ここでは、赤ちゃんにアレルギーを発症させないためのコツについてご紹介していきます。

スキンケアが効果抜群!

食べ物アレルギーの予防には、授乳中のママの食物制限ではなく、スキンケアを見直すことのほうが効果的とされています。

アトピー性皮膚炎などで湿疹があり、バリア機能が壊れていると、そこから家のほこりなどに含まれる、「食物抗原」が取り込まれてしまい、アレルギーを起こしやすい体質になってしまうのです。

そのため、アレルギー体質があると、アレルゲンを含んだ食材の離乳食を食べたり飲んだりすることによって、アレルギー反応を起こしてしまうのです。

つまり、皮膚のバリア機能を高めておけば、抗原に反応するリスクを減らすことができるということです。

そして、バリア機能を高めるのに必要なのは「毎日のスキンケア」です。皮膚を清潔に保ち、保湿を心がけることが大切なのです。

生後すぐからがもっとも効果的とされていますが、なるべく早く始めれば生後すぐじゃなくても大丈夫です。栄養バランスのいい食事とスキンケアを毎日の習慣にしていきましょう!

気になるなら粉ミルクという手も!

どうしても気になる場合は、アレルゲンとなるものを食べたあとは粉ミルクにすることをおススメします。

湿疹が良くなって赤ちゃんが10カ月くらいになると、ママが多少アレルゲンを食べても症状が出なくなってきます。なので、ママが加工品まで厳密に除去しなければならない期間は、それほど長くありません!

赤ちゃんのアレルギー検査はいつから?

ここでは、赤ちゃんのアレルギー検査はいつからなのか、何科なのか、検査の種類と方法についてご紹介していきます。

症状が出てから

アレルギーで蕁麻疹が出たり、呼吸がゼーゼーとして苦しそうにしている我が子を見るのはつらいものですよね。

その姿を見ないためにも、「赤ちゃんに離乳食を与える前に、アレルギー検査をしておきたい」と考えるママ・パパは多いでしょう。

しかし、アレルギー検査とは基本的に症状が出てからその原因を特定するために行うものであるため、離乳食を食べさせる前からアレルギー検査をし、この数値が高いから食べさせないと判断するのではなく、離乳食の進め方のルールに沿って離乳食を進めていく中で、皮膚や呼吸器などに症状が出た場合に医師に相談するという流れが良いでしょう。

その上でアレルギー検査を行なう場合は、原因かもしれない食品に加え、アレルギーの多い食品も一緒に調べてもらうことをおすすめします。

アレルギー検査の種類と方法

血液検査

採血してアレルギーがあるかあないかを確認します。検査では「好酸球の数値」や、「IgE値」、「特異的IgE」を見ます。

アレルギー症状があらわれている時は、好酸球の数値が高くなり、IgE値、特異的IgEの数値が高ければ、 原因物質に対して、アレルギーの可能性があるかがわかります。

皮膚試験

アレルギーの原因物質と思われるものを付着させ、その後の症状を経過観察したり、アレルギーの原因となるものをつける「パッチテスト」 などがあります。

それぞれ反応があらわれた場合は、アレルギーの可能性があるということがわかります。

負荷試験

原因となる食品を食べさせて、アレルギーがあるかないかを確認する方法です。

いつから受けられるの?何科で?

検査は離乳食を開始する生後半年頃から受けることができます。しかし赤ちゃんの皮膚は血管が見えづらいので、必ず血液検査ができるとは限りません。

また、他の検査もそれなりに赤ちゃんに負担がかかるため、体調や赤ちゃんの機嫌によっては難しい場合もあります。

アレルギー検査は小児科や皮膚科、アレルギー専門のアレルギー科などで受けることができるので、かかりつけの小児科で相談してみましょう。

そこまで神経質にならなくても大丈夫!

いかがでしたか?本記事では『食べ物アレルギーを持つ赤ちゃん!授乳中のママは食べても大丈夫なのか?』についてご紹介してきました。

母乳を通して赤ちゃんに行くのはごく僅かということなので、そこまで神経質にならなくても大丈夫です。

それでも、「心配だ!!」という人は、あまり食べないようにする・食べたときは粉ミルクor直接授乳せず搾乳した母乳にするなど自分に合った方法で工夫しましょう。

しかし、ママの除去食は、ママ自身の健康や生活に大きく影響してしまうので、必ず主治医の先生と相談をしながら進めていきましょう!

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