産後の恥骨痛はいつ治る?原因と対処法について解説

妊娠中や産後に、股のあたりが痛くなることがあります。特に産後に多く、痛みが強くて歩けなかったりあぐらをかけなかったり、という症状が現れることも。この痛みは「恥骨痛」と呼ばれるものです。日常生活をするのも辛い、ということもあるので、できれば軽減したいところですよね。

今回は、恥骨とは何か、産後の恥骨痛はいつ治るのか、原因と対処法を詳しく解説します。

恥骨ってどこの骨?

妊娠中や産後に痛くなることがある「恥骨」ですが、名前は知っていてもどこにあるのか知らない方もいらっしゃるかもしれません。恥骨はそれほど大きくない骨ですが、普段から体にとって重要な役割を果たしていますし、出産のときにも大活躍します

ここでは、恥骨はどこの骨なのか、どんな役割を果たしているのかを解説します。

恥骨は骨盤を構成する骨のひとつ

恥骨は、骨盤を構成する骨のひとつです。骨盤は「寛骨・仙骨・尾骨」の3種類からなり、恥骨はこのうち「寛骨」の一部です。寛骨は「腸骨・坐骨・恥骨」の3種類で構成されています。

男性と女性では、骨盤全体の形状に大きな違いがあります。寛骨は左右一対の骨で、陰部のやや上あたりに「恥骨結合」といわれる場所があり、そこでくっついています。女性は恥骨結合の面積が小さく、男性は面積が大きくなっています。恥骨痛が発生するのは、恥骨結合部分です。

恥骨は平常時も出産にも重要な役割を果たす

恥骨は骨盤の一部で、平常時には上半身の体重を支え内臓を守るという役割があります。恥骨付近にある臓器は「膀胱・子宮・直腸」で、どれも非常に重要な臓器です。骨盤は腰の部分にありますが、腰という漢字は体を表す「にくづき」に「要」と書きます。体の要と言えるくらい重要であることから、この文字になったのだそうです。

平常時は体重を支え内臓を守る役割を果たしていますが、妊娠から出産にかけても大きな役割があります。恥骨をつなぐ恥骨結合は、妊娠中に分泌されるホルモンの効果でゆるみやすくなります。恥骨結合がゆるむことで産道が開きやすくなり、赤ちゃんが通れるようになるのです。

恥骨痛の原因と対処法

恥骨は人間にとって、非常に大きな役割を果たしているのがわかりました。そんな恥骨が痛いとなると原因も気になりますし、早めに対処をしたいものです。ここでは、なぜ恥骨痛が起こるのかという原因と、その対処法について詳しく解説します。

恥骨痛の原因

恥骨痛の原因は、恥骨結合がゆるんだところに重さがかかって痛む、というものです。妊娠中は、ホルモンの影響で恥骨結合が少しずつゆるんでいきます。恥骨は骨盤の底部にあるため、内臓や上半身の重さがかかるところです。そのため、恥骨がゆるむことによって痛みが走ることがあります。

特に妊娠後期になると、胎児の体重も増え、それを支える骨盤や恥骨にも負担が増してきます。そのため妊娠中に恥骨痛や腰痛が現れるのは、多くは妊娠後期です。

出産のとき、赤ちゃんは産道を押し広げながら外に出てきます。そのため、骨盤には非常に強い圧力がかかります。この圧力により恥骨結合が引っ張られ、ゆるんで骨盤が不安定になります。

このゆるみのせいで内臓や上半身を支える力が不足し、恥骨に負担がかかって痛むようになります。恥骨結合は産後にだんだんと戻って行きますが、戻りが悪いと痛みが長く続くことになってしまいます。

筋力を高めて体の内側からサポート

恥骨痛は、恥骨結合のゆるみで上半身や内臓を支えきれなくなって起こるものです。そのため、骨盤をサポートする腹横筋や、骨盤底筋群といった筋肉を鍛え、筋力を高めることで骨盤が安定し、恥骨痛を軽減できます。

ただし妊娠中は運動に危険がともなうことがありますし、産後も体がすぐに戻るわけではありません。ストレッチやトレーニングをおこなう際には必ず医師に相談し、指示を仰ぐようにしてください。無理をすると、他の部分にまで不調がひろがってしまいます。

骨盤ベルトで外側からサポート

外側からサポートできる頼もしいマタニティ用品が「骨盤ベルト」です。腰のやや下あたりに恥骨を圧迫するように巻きつけるもので、骨盤を支えて安定させる効果があります。妊娠中は胎児が大きくなって骨盤に負担がかかるため、妊娠中に骨盤ベルトを巻くこともできます。

妊娠中だけでなく産後も使用でき、ストレッチやトレーニングほどの負担はかからないため、手軽にできる恥骨痛対策として利用できます。

恥骨痛はいつまで続く?

恥骨痛は通常、産後にゆっくりとおさまっていき、2〜3ヶ月で起こらなくなることが多いです。ただしあまりにも長く改善しない場合は「恥骨結合離開」という状態であることが考えられます。

恥骨結合理解は恥骨を結合しているじん帯に限界以上の負荷がかかり、じん帯が断裂してしまった状態のことです。こうなると放置していてもなかなか治りませんので、病院を受診して医師の指示を仰ぐようにしてください。

恥骨痛には早めの対策を

恥骨は体を支える骨盤の一部なので、痛みがおさまるまでは日常生活に非常に苦労します。寝ても立っても座っても痛い、ということになると、赤ちゃんの面倒を見ることもままなりません。恥骨痛が起こってしまったら、できる限り早く対策をしましょう。

ストレッチやトレーニングは体への負担が大きいので、まずは骨盤ベルトで対策をします。それでも痛みが長く続くようであれば、病院に行くようにしてください。

骨盤がある腰は、文字通り体の要です。長引かせると辛いので、早めに対策するようにしてくださいね。

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