【保育園準備にも】赤ちゃんと添い寝は危険!?睡眠トレーニングのコツ

日本では、赤ちゃんとは添い寝する文化があります。一方で欧米のドラマや映画では、赤ちゃんは専用のベットで眠るような光景を目にしますよね。

添い寝は赤ちゃんもママ・パパも肌が触れ合うことで安心感があります。しかし、実はリスクも大きいのです。また、添い寝でママ、パパにくっついて眠ることが習慣になってしまうと、保育園のお昼寝などで苦労してしまうこともあります。

今回は現役保育士である私、石原みりんが

添い寝をすることのリスクとは?

【保育士推奨】睡眠トレーニングをしておこう!

【対策法】どうしても添い寝で眠るときは?注意すべきポイント

について解説していきます!少しでもパパ・ママの役に立つと嬉しいです。

赤ちゃんと添い寝をすることのリスクとは?

同じベットや布団で添い寝して眠ることにはリスクが伴います。それでは、どのような危険があるのでしょうか?一般的によく言われるリスクと保育士ならではの視点からご紹介します。

SIDS(乳幼児突然死症候群)

はっきりとした原因がわからず、健康だった赤ちゃんが突然死亡してしまうSIDS(乳幼児突然死症候群)。さまざまな原因が取り挙げられていますが、最も危険だとされているのが、睡眠中です。

SIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクを上げる行動のひとつに添い寝が挙げられます。呼吸が安定していない赤ちゃんにとって、パパ・ママとの肌の触れ合いによる圧迫感や熱がこもることで、そのリスクが上がるのではないかと考えられています。

寝返りができるようになると、うつぶせになってしまうこともしばしばです。うつぶせ寝は、SIDS(乳幼児突然死症候群)を引き起こす可能性が高い眠り方で、最も危険だと言われています。

窒息の可能性

赤ちゃん用の寝具は大人用の寝具と比べて、柔らかすぎないという特徴があります。万が一、赤ちゃん用が寝返りをしたままになった場合に、柔らかすぎる寝具は口元を覆ってしまうため、窒息に繋がる可能性が高いからです。もし添い寝をする場合は大人用の寝具も少し固いアイテムに買い替える必要があります。同様に赤ちゃんが眠る場所の近くには、まくらやクッション、人形などの柔らかいものは置かないようにしましょう。

また、親が赤ちゃんに覆いかぶさってしまい、窒息に陥るケースもあります。「まさか」と思うかもしれませんが、実際に起こっていることです。育児や仕事で疲れている場合は深く寝入ってしまい、すぐに気が付かない場合もあるでしょう。

転落の可能性

大人用のベットから、赤ちゃんが落下してしまう危険性もあります。実際に、ベットから転落し、骨折や死亡に至るケースは存在するのです。

特に寝返りができるようになると、一晩で何度も寝返りをうちます。これは成長段階で必要なことです。寝返りが始まったら大人用ベットではなく、お布団で眠ることも検討しましょう。

添い寝でないと眠れない…保育園で眠れない!?

パパ・ママが以外と見落としがちなのが「添い寝でないと眠れない=保育園で眠れない」という点。幼稚園に通っている子であれば、お泊り保育などのときに苦労することになるかもしれません。

睡眠は、どの子どもにとっても不安なものです。特に入園当初の慣れない保育園生活では「お昼寝できるかどうか」が、子どもにとっても、親にとっても始めの壁になります。

普段から「添い寝なし」「仰向け寝」を徹底している子どもは比較的スムーズに、保育園でもお昼寝することができますが、添い寝でしか眠ったことのない子はかなり時間がかかるのが事実。お家でできないことは、保育園でももちろんできません。

添い乳、添い寝はパパ・ママにとって、すぐに眠ってくれるため楽かもしれませんが、癖になってしまうのは子どものためになりません。楽をした分、保育園入園時に苦労する可能性が高いです。

【保育士推奨】睡眠トレーニングをしておこう!

特に1歳以降、保育園に預けようと考えているパパ・ママに、ぜひ実践してほしいのが、睡眠トレーニングです。保育園に入園すると「お昼寝ができなくて長時間預けられるようになるまで時間がかかる…」という方もいます。こうなると、赤ちゃんにとっても辛いですし、パパ・ママにとっても心配でストレスですよね。

トレーニングといっても難しいことではありません。これからご紹介するポイントをパパ・ママが「出来る日に」「出来る限り」やってみるだけでOKです!

眠れるときは「一人で寝かせておく」

赤ちゃんにとっても、大人にとっても、最も望ましいのは「一人で横になって自然と眠れること」ですよね。これができるようになるのが、睡眠トレーニングです。

そのため、すでに眠りそうになっているのにトントンしたり、抱っこで寝かしつけをしたりするのは睡眠トレーニングとしては、逆効果です。お布団に誘導したり、眠る雰囲気を作ることは大切ですが、赤ちゃんが一人で横になっているときは見守るようにし、必要以上に手をかけないようにしましょう。

布団で横になって眠る習慣をつける

最近は抱っこひもでお出かけし、そのまま抱っこひものなかで眠り続けている…という赤ちゃんも多いです。外出時はもちろん問題ありませんが、家にいる時は極力、布団で横になって眠るようにしましょう。

抱っこの状態は赤ちゃんが安心する態勢です。すぐに眠ってくれるため、小さいうちは楽ですが、大きくなってからは大変。10kg近い赤ちゃんを抱っこで寝かせるのはかなりの体力を必要とします。

布団で眠ることを習慣にすると、お気に入りの布団に横になっただけで「おやすみスイッチ」がONになるようになりますよ。ぜひ、根気強くお布団で眠る習慣をつけてみてください。

添い乳はどうしても大変なときだけ!

抱っこの次に多いのが、添い乳で眠る赤ちゃんです。産まれたばかりの頃は、ほとんどの時間を眠って過ごす赤ちゃん。「授乳していたらそのまま眠ってしまった」なんてことも多いですよね。

しかし、その習慣を1歳近くになっても続けてしまってはいませんか?

添い乳は抱っこ同様、赤ちゃんが安心しやすく、ママにとっても楽な寝かしつけの方法です。しかし、添い乳がないと眠れない状態になると、保育園ではどうしようもありません。

また、添い乳で母乳を飲みながら寝るのは、窒息の原因にもなります。夜泣き等どうしても大変な時、奥の手として使うようにしましょう。

仰向けで眠る習慣をつける

保育園では、SIDS(乳幼児突然死症候群)防止のため、仰向け寝の徹底が指導されています。うつ伏せで眠ってしまった場合は、仰向けにひっくり返すのですが、うつ伏せ寝が癖になっている子は目覚めてしまうのです。

睡眠は赤ちゃんにとって、とても大切な時間。睡眠の途中で目覚めてしまってはよくありません。

そのために、家で過ごしているときも仰向けで寝る習慣を付けましょう。保育園に入園しない子どもであってもSIDS(乳幼児突然死症候群)防止のために仰向けで寝ることをおすすめします。

体調が悪い日は無理させず、そばにいてあげて。

ここまで読んで「添い寝は絶対しない!」と思ったパパ・ママも多いと思います。もちろん、さまざまなリスクを回避するために添い寝をやめる決断は良いのです。

しかし「体調が悪い日」「機嫌が悪い日」「何か異変を感じる時」は、体に触れることで安心させてあげる必要もあるでしょう。

大人でも、しんどい時に誰かがそばにいてくれると心強いですよね。甘やかしにはなりませんし、悪い癖にもなりません。なにか異変を感じる時はたっぷりスキンシップをとってあげましょう。

最初に述べた通り、睡眠トレーニングは「出来る時だけ」「出来ることから」すればOKです。

【対策法】どうしても添い寝で眠るときは?注意すべきポイント

お家の間取りや部屋の広さ、お仕事の関係でどうしても添い寝しなければならないご家庭もあると思います。また「可能ならば添い寝で寝てあげたい」と考える方もいますよね。そんな方のために、添い寝する際の注意点と対策を紹介します。これまでのポイントと合わせて参考にしてください。

すこし硬めのマットレス・重すぎないかけ布団

赤ちゃんの窒息を防ぐために、少し硬めのマットレスや敷き布団を準備しましょう。柔らかすぎる布団は赤ちゃんが寝返りをした際、口元を覆ってしまう可能性があります。

かけ布団に関しても、重すぎるのもはNG。あかちゃんが圧迫感を感じてしまいます。一緒に眠るために適した寝具を選んでください。

転落防止!ベットガードを設置する

大人用の高いベットで眠る場合は、ベットガードを併用しましょう。

インターネットで安いものであれば5,000円以内で購入できます。デザインもさまざまありますので、ご自身のベッドに合うものを選んでみてくださいね。

ベットではなくお布団で眠る

眠る場所を高いベットではなく、床敷きのお布団を使用してみるのも良いです。落下して怪我をする可能性はなくなります。

お部屋のスペースに余裕がある場合は試してみてください。

玩具やぬいぐるみはそばに置かない

寝具、まくら、クッション同様柔らかいぬいぐるみは、口元を覆ってしまい窒息に陥る可能性があります。

また硬い玩具は怪我に繋がる場合もありますので、睡眠中はそばにおかないようにしましょう。

どうしても玩具をベットにもっていきたがる場合は、与えてもいいですが、眠ったあとは必ずパパ・ママが片付けます。

お家の環境に合わせてできることから取り入れてみて

添い寝にはリスクがあることをご理解いただけましたか。添い寝のリスクを知ったうえで、お子さんの体調が悪い日などは寄り添ってあげてくださいね。添い寝する場合もご紹介した対策を試してみてください!

また、保育園に入園する予定がある人は特に簡単な「睡眠トレーニング」に挑戦してみましょう!

眠れるときは「一人で寝かせておく」

布団で横になって眠る習慣をつける

添い乳はどうしても大変なときだけ!

仰向けで眠る習慣をつける

体調が悪い日は無理させず、そばにいてあげて。

睡眠トレーニングも添い寝時のリスク対策も「できるときに」「できることから」取り入れてみてくださいね。

最新情報をチェックしよう!