赤ちゃんの食物アレルギーに注意!知っておきたいアレルギーの症状

赤ちゃんに初めて母乳以外のものをあげるとき、どうしても気になるのが「アレルギー」です。

まだ小さいうちはアレルギー検査をすることも難しく、離乳食を初めて食べるときにも本当に大丈夫なのか、心配になることもあるのではないでしょうか。

今回は、食物アレルギーにどんな種類と症状があるのか、どんな食べ物がアレルギーを起こしやすいのかを解説します。

食物アレルギーの種類と原因食物

私たちがアレルギーと聞いて真っ先に思い浮かべるのは、食べ物に対するアレルギーではないでしょうか。食べ物に対して起こすアレルギーのことを「食物アレルギー」といいます。

食物アレルギーにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴があります。ここでは、食物アレルギーの種類と特徴、アレルギーを起こしやすい食べ物について解説します。

食物アレルギーとは

「アレルギー」とは、体に入ってきたあるもの(抗原)に対して免疫が過剰に働いてしまうという現象です。

免疫は人間の体を守るための機構で、自然免疫と獲得免疫の2つがあります。自然免疫とは、生物がもともと体に持っているもの。獲得免疫とは、外界からの刺激によりあらたに体にできるものです。

獲得免疫は、ときに厄介な働きをします。細菌やウイルスなど体に悪いものだけではなく、食べ物の持つ成分に対しても働いてしまうことがあるのです。卵を食べるという刺激を人間が受け、卵の持つタンパク質に対する抗体を体が作って免疫を獲得してしまう。そうすると、次に卵が体に入ってきたときに免疫が過剰反応を起こす、というものです。これらの反応が食べ物で起こることを「食物アレルギー」といいます。

食物アレルギーの種類

食物アレルギーには、いくつかの種類と特徴があります。主なものは、以下の4つです。

・即時型食物アレルギー

即時型食物アレルギーは、原因となる食物を食べてから2時間以内に症状が現れるものです。多くは30分以内に症状が現れることから、即時型という名前がついています。もっとも患者数が多いのは、0歳から1歳です。これは成長につれて自分がどの食べ物にアレルギーがあるのか理解し、避けていくようになるからでしょう。

・口腔アレルギー症候群

口腔アレルギー症候群は、生野菜や調理していない果実などを食べたときに起こる可能性があるものです。口や舌、のどの奥がかゆくなったりヒリヒリしたりするといった症状が現れます。口腔アレルギー症候群は、花粉症やゴムアレルギーと関連性があると考えられています。

・食物依存性運動誘発アナフィラキシー

食物依存性運動誘発アナフィラキシーは、名前のとおり運動によって誘発されるアレルギーです。多く見られるのは学童期以降で、特定の食べ物を食べてから数時間以内の運動によって症状が現れます。食べただけではアレルギー症状が出ず、自分が食物依存性運動誘発アナフィラキシーを持っていると気付くのが遅い場合があります。

症状が重いのも特徴で、全身に症状が現れる上に進行も早いです。症状が現れたら、できる限り早く救急車を呼ぶ必要があります。

・新生児・乳児消化管アレルギー

新生児・乳児消化管アレルギーは、主に粉末ミルクを新生児・乳児に与えたときに起こるアレルギーです。粉末ミルクに含まれているタンパク質が原因となり、ミルクを飲んでから24時間以内に症状が出ます。

このアレルギーを持つ赤ちゃんには、医師の指示においてアレルギー用ミルクを飲ませます。赤ちゃんによって原因となるタンパク質が違うことがあるため、必ず医師の指示をあおいでください。

アレルギーを起こしやすい食べ物

アレルギーを起こしやすい食物は、「特定原材料」「特定原材料に準ずるもの」として指定されており、加工食品のアレルギー表示対象品目となっています。特定原材料の7品目については表示が義務化されており、特定原材料に準ずるもの20品目については義務化はされていませんが、表示が推奨されるものです

”特定原材料:えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生

特定原材料に準ずるもの:あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、 牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン”

出典:独立行政法人環境再生保全機構HP(https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/sukoyaka/46/topics/topics01.html

これらは、特にアレルギーの報告が多い食物です。離乳食などで食べさせる際には、食べさせたあと十分に気をつけて、しっかり観察しておくようにしましょう。初めてのものを食べさせるときは、平日の午前中がおすすめです。何かあっても、すぐに病院につれて行くことができます。

食物アレルギーの症状

食物アレルギーの症状は、主に皮膚、粘膜、呼吸器、消化器に現れます。どのような症状が出るか知っておくと、いざというときにも落ち着いて対処をすることができます。

ここでは、食物アレルギーの症状として現れやすいものを解説します。

乳児アトピー性皮膚炎

これは急性症状ではなく慢性症状ですが、食物アレルギーに関連して乳児アトピー性皮膚炎が現れることがあります。アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹が長期間にわたって悪化したり改善したり、ということを繰り返すものです。

顔から始まるような湿疹症状が長期間続いている場合、食物アレルギーが原因であることがあります。こういう場合は、できればアレルギー専門の小児科医に診察してもらうようにしましょう。

アトピー性皮膚炎以外の症状

皮膚に起こりやすいのは、眼の充血・口腔内や唇、舌の腫れ、発赤やじんましん、かゆみなどです。また消化器症状として下痢、吐き気、嘔吐、血便があります。呼吸器症状としては、くしゃみや鼻水・鼻づまり、呼吸困難やぜんそくのようなゼーゼー・ヒューヒューといった音が鳴る、ということもあります。

症状が重いものになると、複数の臓器や皮膚に強い症状が現れる「アナフィラキシー」を起こすこともあります。この場合は血圧低下・意識障害などのショック症状を起こすこともあり、命の危険が考えられます。アナフィラキシーを起こしたら、即座に救急車を呼んで病院へ行く必要があります。

食物アレルギーは甘く見ると危険!

食物アレルギーは「たかがアレルギー」と考えると非常に危険なものです。全身に症状が現れるアナフィラキシーが起こると、命の危険があります。

そのため、初めてのものを食べさせるときはすぐに病院に行ける環境を作ってから食べさせるなど、工夫の必要があります。

アレルギーの種類や症状を理解しておくと準備もしっかりできますし、症状がでたあとの対応や医師への連絡もスムーズにできます。しっかり覚えておいてください。

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