産後において足や手、顔などのむくみに悩まされるママさんは少なくありません。
忙しい子育をしているとつい自分のことを後回しにしてしまい、気がついた頃には足がパンパンに腫れ上がっていた。ひどい痛みで毎晩眠れなく寝不足になった。など体調を崩してしまっては生活リズムなどにも悪影響が出てきます。
ここでは産後のむくみの原因と解消するための方法をそれぞれ紹介していきます。
産後に起こるむくみの症状
産後のむくみの症状では1位が足のむくみ、2位が手のむくみ、3位は顔のむくみに悩む人が多く、特に足のむくみは、心臓からもっとも遠いところにあるために血液が溜まりやすくむくみがでることが多いです。足のむくみは、ひどいときには「象の足」のように腫れ上がりむくみとともに皮膚が突っ張ってつらく痛さも感じることもあります。また場合によっては、ひどい痛みからのめまいや耳鳴りなどの症状を起こす場合もあります。
むくみに悩んでいる人は「何か重い病気になっているんじゃないかな」と不安になる人も多いのではないでしょうか?ここでは産後のむくみの原因となるものを紹介していきます。
産後のむくみの原因とは
出産で失われた水分を補おうと、体内で水分を必要以上に溜めこもうとする働きになることが、むくみの原因の一つとされています。また慣れない子育てによる環境の変化でストレスを感じやすく、産後の体調の変化で生活のリズムが崩れやすくむくみを引き起こす原因にもなっています。産後に起こるむくみとはどんな場合に起こるのでしょうか?それぞれ解説していきます。
睡眠不足
産後では慣れない育児のストレスが原因で、自律神経が乱れてしまいがちです。授乳などで睡眠時間が短くなったり寝る時間が不規則になってしまうと、自律神経が乱れによって血液の流れが悪くなり、むくみが起こりやすくなります。いくら寝てもずっと眠い、イライラしていてストレスが溜まっている、気だるい感じで家事がやる気が出ない、などの症状が出ることもあります。
女性ホルモンのバランス
産後の女性ホルモンであるエストロゲンが減少しホルモンバランスの急激な変化によってむくみが出ることがあります。またホルモンのバランスが乱れると、生理不順になったり、生理痛がひどくイライラしたり不快な症状などもあらわれてきます。ホルモンバランスはママさんの体調に大きな影響を及ぼしてしまいます。
運動不足による筋力の低下
妊娠中や出産によって起こった身体の歪みが原因で、血液の循環が悪くなりむくみやすくなります。安静時期が必要な出産前の頃から同じ姿勢が続き、運動不足になりがちです。ふくらはぎなどの下半身の筋肉も落ちて行ってしまい、体内の血液は足にたまりやすくなってしまいます。運動不足による筋力の低下は便秘や冷え性、肩こりなど新陳代謝の低下を招いてしまいます。
授乳中も水分を体内にたまりやすい
出産時の破水や出血により多くの水分が失われ、出産後に身体を回復しようと再び体内に水分や栄養を蓄えようとする働きがありますが、授乳中も同様に多くの水分や栄養素が必要なためさらにむくみやすい状態になります。
産後のむくみはいつまで続くの?
産後のむくみは個人差によりますが、出産後間も無く発症し、ピークは2日目くらいからと言われています。その後少しづつ落ち着いていき1ヶ月、長くても3ヶ月頃には気にならなくなっていきます。
血栓症の場合は注意が必要
妊娠や分娩で変化したママの体が、妊娠前の状態に戻るまでの期間に産後はとくに長時間、同じ姿勢などで安静にしていることも多いため血栓症(血液のかたまりができて、血管をふさいでしまう病気)になってしまう可能性もあるために十分注意が必要です。
産後のむくみの解消法
むくみの解消法としてもっとも効果的な方法は食事のバランスと適度のマッサージや運動です。
心がけるポイントは3つ
①血行をよくする
②塩分は控える
③水は控えない
です。以上を意識して食生活などに気をつけながら簡単にできるセルフケアをおこなってみてください。無理をしないで少しづつ生活の中に取り入れて行くのがコツです。
骨盤矯正などで背骨のバランスを整え血流を促す
足のマッサージをしたり、軽めな体操やストレッチなどの運動をする
ぬるめのお風呂にゆっくり入り血行をよくしてあげる
ボディークリームを塗りふくらはぎ の血行をよくするマッサージをする
就寝時バスタオルなどを使って足を少し高くすることによって全体に血流の流れを作る
着圧ソックスを履くことで血液やリンパの流れを良くする
食事のバランスを考えてむくみを改善
むくみの原因の1つとして塩分の摂取量です。塩分が多くなると水分を体内に溜めやすくなりむくみの原因になります。食事を改善することでむくみは解消することができます。もともと塩分濃度(味の濃い物など)の高い人や、たくさん食べたりする人は濃度の薄い天然の塩を使うなどの食材の工夫をするといいでしょう。
産後のむくみにはバナナがおすすめ
バナナは余分な塩分や水分を排出するカリウムを含む果物で、特におすすめの食べ物です。
しかし、カリウムは水に溶けやすいため意識的に摂取するようにしなければ効果は薄くなります。極端にカリウムを多く摂る必要はありませんが、カリウムを多めに、バランスのとれた食事を摂ってください。また、腸内環境も同時によくしてくれる食物繊維も豊富なのでので便秘解消にも効果的です
産後のむくみに効果がある飲み物
適度の水分を摂ることは必要ですが、カフェインは睡眠の質を下げたり利尿作用があるため必要以上の排出が産後のママさんにとっては逆効果になる場合もあります。
「でも水だけではちょっと」と思う人には身体に優しいノンカフェインのお茶がおすすめ。お茶の茶葉にも天然の成分としてカフェインが含まれているものがほとんどですが、カフェインが含まれていないお茶もたくさんあります。忙しいママさんにぴったりな簡単に摂取しやすいおすすめのノンカフェインのお茶5つ紹介していきます。
おすすめ①:杜仲茶
健康成分であるゲニポシド酸を含んでいて、健康維持を助ける働きがあり利尿・便秘・脂肪の燃焼等、気になる健康習慣の味方になってくれるとも言われています。
おすすめ②:たんぽぽ茶
妊娠や授乳中に優しく健康にも母乳にもいいということで多くのママさんから支持されています。たんぽぽの葉にはビタミンA(美肌によい、保湿効果がある成分)が含まれています。
おすすめ③:ルイボスティー
美肌や血圧を下げる働きや代謝を高める働きやむくみ・便秘を解消するなど、ビタミン・鉄分・カリウムなどミネラルが豊富で美容健康などにはルイボスティーと言われるほど人気の飲み物。
おすすめ④:黒豆茶
アントシアニンはまた冷え性の症状などが改善され保温効果も期待できます。血流を促したり、食前に飲むと血糖値の上昇を抑える効果もあります。また、大豆イソフラボンなどは美容などに効果ありと言われています。
おすすめ⑤:ごぼう茶
美味しい、健康、若返りなどで注目を集めているお茶です。ルチンという成分が豊富。ルチンはポリフェノールの一種で美容と健康にも効果的で食物繊維も豊富に含まれています。
小さな運動から動き出してみよう
血圧や尿が正常に出ていれば心配は入りませんが、むくみがいつまで経っても改善しない、しびれが出てきた等、異変が合った場合は医師に相談をしてみましょう。高血圧や頭痛、息苦しさがある場合は妊娠高血圧症候群といった腎臓や心臓などに異常があるかもしませんので、早めに受診をしてみてください。
むくみは身体の代謝の悪化が原因で、血行を良くするマッサージや骨盤を整える体操やストレッチなどの軽い運動などでほとんどが改善されます。
特に子育てや家事、仕事などをこなさなくてはいけないママさんにとって体力は日常の生活には必要不可欠。体力づくりとしても軽い運動をこれから始めてみるきっかけになるはずです。運動不足の解消と健康にも目を向けて小さなことからまずは始めてどうでしょうか?