「赤ちゃんが産まれて1ヶ月間は外出できない」という話は、皆さんご存知ですよね。
でも「ちょっとだけでもダメ?」と思ってしまったり「買い物には行きたいんだけれど…」という方も多いはず。
今回は現役保育士である私が生後1ヶ月頃~2ヶ月の赤ちゃんの外出について
一般的な生後一カ月までの外出の考え方
お出かけの進め方・頻度
外出する際の注意点
をご紹介していきます。
【基本】生後一か月までの赤ちゃんの外出の一般的な考え方
よく言われる「生後一カ月間はお家で過ごしましょう」。赤ちゃんはなぜ生後1か月は外出ができないのでしょうか?様々な理由がありますが、一般的、基本的な考え方をまずはおさらいしましょう。
【基本】赤ちゃんの外出は一カ月健診を終えてから
多くの赤ちゃんがはじめて外出するのは”一カ月健診”になることが多いです。一カ月健診で問題がなければ、外出OKの許可がもらえます。その後、お宮参りなどの機会を経て、少しずつ戸外での活動時間をもつようになっていきます。
生後一カ月まで外出を控えた方がいい理由とは?
結論からお伝えすると産まれたばかりの赤ちゃんには戸外の刺激は強過ぎて負担になってしまう可能性があるから。
産まれたばかりの赤ちゃんは体温調節機能が未熟です。戸外の気温に適応できない可能性があります。また、免疫力も低いので、感染症にもかかりやすいです。そして、太陽の光・風・ほこりなどの大人にとっては少しの刺激が体の負担になってしまうことがあるのです。
赤ちゃんを戸外の刺激や病気から守るためにも生後1ヶ月~2ヶ月の間は基本的にお家の中で過ごすことが望ましいとされています。
赤ちゃんだけじゃない!ママの体にも負担がかかる
産後1か月以内のママの身体は、体調が万全でないことも多く、赤ちゃん同様、負担も大きくなってしまいます。ママ本人はとっても元気なつもりでも、想像以上に体力が落ちていることもしばしば。
ママの健康状態や心の状態は赤ちゃんの気持ちに大きな影響を与えることも考えて、外出はママも赤ちゃんも負担が少ない方法を考えて行いましょう。もちろん、少し散歩に行くことで気分転換になることもありますので、可能ならば家族の力を借りて少し外出するのはOK。ですが、やはり想像以上に体力が落ちているということを自覚してお出かけの計画を立てた方がいいでしょう。
【月齢別】初めての外出・お出かけの頻度や進め方とは?
一カ月健診が終わって、いざお出かけができるようになったといっても、赤ちゃんの免疫力や体温調整機能が上がったわけではありませんよね。「外出してもいいよ」と言われたものの、適切な頻度や進め方が分からないパパ・ママも多いはず。外出の進め方にもいくつかポイントがありますよ。ここでは月齢に分けてお出かけする際のポイントや進め方をご紹介していきます。
【生後1ヶ月】初めは5分程度からはじめて!
一カ月健診で問題がなければ、少しずつ戸外へ散歩にでたり、お出かけが出来るようになります。ですが、張り切って遠くまでいくのは禁物。
初めは5分程度、家のベランダにでて太陽の光や風を感じることから始めましょう。慣れてきたら、家の周りを散歩するなど徐々に戸外の空気に慣れさせてあげましょう。
散歩に関しても、初めは5分、慣れてきたら10分、15分…と少しずつ増やしてあげてくださいね。あくまでも少しずつ進めることがポイントです。
赤ちゃんが「疲れてるな」と感じたら、無理はさせずお家に帰って休むようにしてくださいね。
【生後2ヶ月】週2、3回の散歩が生活リズムを整える助けになる。
生後2ヶ月、お宮参りを済ませた頃からお散歩を取り入れることがおすすめです。週に2~3回、数十分のお散歩ならば、赤ちゃんへの負担もさほど大きくはかかりません。
生後1ヶ月ではあくまでも家の周りで戸外の空気に慣れさせるだけでしたが、生後2ヶ月になれば近所の公園へいったりしながら、徐々に遠くへのお出かけもできるようになります。しかし、まだ赤ちゃんの身体の機能は未熟ですので、長くてもお出かけは1時間程度にすることをオススメしますよ。
また、大人と同じで日光を浴びることは体内時計をリセットし、赤ちゃんの生活リズムを整えるために必要な行為です。ですが、直射日光や風が強い日など刺激が強過ぎるのは逆効果!気をつけてくださいね。
スーパーへのお買い物は大丈夫?
気になるのがお買い物のためにスーパーにいってもいいのかということですよね。生後2ヶ月にもなれば短い時間のスーパーでの買い物は大丈夫です!
しかし、スーパーの鮮魚コーナー、冷蔵・冷凍食品コーナーなどは急激に体感温度が変わるため注意が必要。大人でも「寒いな」と感じることありますよね。どうしてもお買い物の必要がある場合はいつもより少し厚手の服を着せたり、短時間で済むように買うものを決めておくのが良いですよ。
加えて、あまりに人が多い時間は避ける方が無難。人が多いとどうしても落ち着かない雰囲気になり、繊細な赤ちゃんは機嫌が悪くなってしまうかもしれません。赤ちゃんが泣きだしてしまうと、パパ・ママはお買い物どころではありません。時間帯なども考慮してみましょう。
お出かけ・外出のタイミングや注意点!
外の空気にも慣れて、本格的なお出かけを計画する際、特に気を付けて欲しいポイントが「その日の気候」「人の多さ」「服装」です。産まれたばかりの赤ちゃんにとって戸外というだけで刺激の多い環境です。負担が多くなってしまう環境を避けるために気を付けるポイントについてご紹介します。
外出時の気候に注意!
何よりも気を付けて欲しいのは、やはり気候。季節や時間帯によって、戸外の気候は様々ですよね。体温調節機能が未熟な赤ちゃんにとっては極端に寒い日、直射日光、強い風等は大きな負担になってしまいます。
夏であれば、昼間の外出は避けて朝方に日陰を散歩する、冬であれば最も気温の上がるお昼以降にお散歩するなど、赤ちゃんの生活リズムに配慮しながらも時間帯を調整していくのをオススメします。また、毎日同じ時間に散歩するようにすることで、赤ちゃんにとっても一日の生活にメリハリがつき、見通しをもてるようになるためオススメです。
人混みは避けよう
赤ちゃんが外の空気に慣れてくると、お買い物に行ったりすることも出てくるかもしれませんが、あまりに人が多い場所・時間帯は避けましょう。赤ちゃんにとって人混みや大きな音、キラキラしすぎるモノなどはかなり負担になります。小さな子どもも同様ですが、子どもは極度の人混みに遭遇すると大きな刺激を受けることになります。日中に大きな刺激を受けると、処理する情報が増えて、夜中に目がさえて寝付けなくなってしまったりすることもありますよ。
赤ちゃんにとっても、人混みはストレスがかかります。大きな音が流れる場所や刺激の強い場所は避け、同じ場所に行く場合も、時間帯を選んでいくようにしてみてくださいね。
季節に合った服装を心がけて。
赤ちゃんには可愛いお洋服を着せたいですが、一番大切なのは赤ちゃんの体を守れること。赤ちゃんは基本的に体温が高いとされています。夏場はそこまで着込む必要はありませんが、室内に入る可能性があるときは突然の温度変化に対応できるように羽織などは必ず持っておくようにしましょう。
赤ちゃんと大人では気候の体感が違うことを知って、外出先では特にある程度脱いだり着たりができるように心がけてくださいね。
未熟な赤ちゃんの体はパパ・ママが守ってあげて!
産まれたばかりの赤ちゃんは体温調節ができないばかりか、「寒い」「暑い」などを訴えることもできません。パパ・ママが注意深く観察して、ケアしてあげることが大切です。
また、赤ちゃんと同様にママの体もまだ本調子ではないのです。適度なお出かけでリフレッシュは必要ですが、無理はしないようにしてくださいね。赤ちゃんにもママの身体にも負担がかからないお出かけが生後1か月~2ヶ月の間は特に理想的!
気候や時間帯、人混みなどは避けるようにして、季節や月齢にあった外出を楽しんでくださいね。