【保育士解説】赤ちゃんは目が見えない!?視力の発達に合う遊びとは?

赤ちゃんのお世話をしていて「なんだか反応が鈍い気がする…目が合わない…」と心配しているパパ・ママはいらっしゃいませんか?

実は産まれたばかりの赤ちゃんは「視力0.01~0.02」程度しか見えていないのです。成長するにつれて視力は上がり、追視、空間把握能力、目と手の連動などを獲得していきます。

もちろん、赤ちゃんの視力の成長に合わせて、適切な遊びも変わってきます。

今回は現役保育士で乳児クラスを担当している私、石原みりんが

赤ちゃんの視力ってどれくらい見えてるの?

視力の発達に合わせて!現役保育士おすすめの遊び!

【注意点】赤ちゃんの視力を守るために…

をわかりやすく解説していきます。パパ・ママの参考になれば嬉しいです。

赤ちゃんの視力ってどれくらい見えてるの?

まずは正しい知識を身に付けましょう。参考に月齢別の視力を記載していますが、あくまでも目安です。視力に関わらず、赤ちゃんに成長には個人差がありますので、少しくらい遅れたりしても問題はありませんよ。心配な場合は、定期健診等で相談してみましょうね。

【新生児期】

視力:0.01~0.02

生まれたばかりの赤ちゃんは視力0.01〜0.02程度といわれています。ほとんどの赤ちゃんが遠視で生まれてきますが、全く見えないというわけではありません。

明暗があることは理解おり、「まぶしい」「明るい」「暗い」などがわかります。カーテンを開けたり、電気を点灯したりすると反応を示すことがありますよね。明るい方に顔を向けようとする姿が見られる場合は、ちゃんと光を認識していると考えていいでしょう。

色として認識しているのは、黒・白・グレーのみです。

まだ両目の焦点を合わせる能力は獲得していません。そのため、眼球を動かしていたとしても目的もなく動かしていることがほとんどです。周りを見ようとしたり、パパやママに反応を示す時は、においや物音に反応して動かしています。視覚で認識しているわけではないのですね。

生後1~3ヶ月頃の赤ちゃんの視力

視力:0.01~0.04

目から20~50cmくらいの距離にあるものをじっとみつめようとし始めます。

2~3カ月頃には、ぼやけてはいるもののパパ・ママの目・鼻・口などの顔のパーツも少しずつ見えるようになってきます。パパやママの顔をじっと見つめることが増えてくるでしょう。赤ちゃんにとって、最初の遊び道具やパパ・ママなどお世話をしてくれる大人の表情です。赤ちゃんの見える位置でしっかりと顔を見せてあげましょう。きっとパパ・ママも癒されるはずですよ。

生後2ヶ月頃から「赤」を認識できるようになっていきます。目立つ色でわかりやすいでしょう。目の前でゆっくりモノを動かすと目で追う、いわゆる「追視」も見られるようになります。

3~5ヶ月

視力:0.04~0.08

この頃にははっきりと「追視」ができるようになります。目立つ色の玩具などをゆっくりと目の前で動かし、眼球が追うような仕草をみせれば問題ありません。モノに焦点を合わせることもできるようになります。その際、両目を連動させられるようになるようで、なんとなく輪郭や口の動きを理解します。

生後4~5ヶ月頃になると、奥行きの感覚を獲得し始めます。不器用ですが目と手を連動させようとする姿も見られます。抱っこしていると、パパやママの顔のパーツに手を伸ばして触ろうとしたり、そばにある玩具を握ろうとするでしょう。

色に関しては「赤」の認識から、徐々に他の色との違いがわかるようになっていきます。はっきりとした色や形のおもちゃは認識しやすく人気ですね。赤ちゃんの反応も良いでしょう。

6~7か月

視力:0.08~0.1

視覚によって、人の顔の区別がつくようになります。これまでも、声やにおい、気配や抱き上げ方などでパパ・ママとそれ以外の人をある程度認識していましたが、顔を覚えるようになるのです。そして区別することができます。その結果始まるのが、人見知りです。

人見知りが始まったら、「赤ちゃんがしっかり他人の顔を区別できるようになった」という証拠ですよ。

この頃には不安定でありますが、お座りができるようになる子もいるでしょう。座ることで視野が広がります。様々なものに興味を持ち、見えるもの、角度も変わってくるでしょう。

8~11か月

視力:0.1〜0.15

視力発達がとても著しい時期といえます。人の顔を覚える能力が更に発達し、赤ちゃんによっては、人見知りも激しくなるでしょう。

これまで獲得した色の認識、距離感、目と手の連動が遊びを繰り返すなかで、発達する大切な時期です。大人の動きをみて、同じ動きをできるようになるので、大人の仕草の真似をしたり、簡単な手遊び、ダンスも楽しめるようになるでしょう。

1歳

視力:0.2~0.25

これまでぼんやりしていた細かいもの(ホコリのような小さいもの)まで見えるようになってきます。

空間の立体把握、自分自身の体の動きを把握する力も獲得している頃です。自分が向かう方向に障害物があることを理解して、ちゃんと止まったり避けて進めるようになります。歩行の獲得と合わせて、行動範囲も広がっていくでしょう。

そして、1歳をすぎると急速に視力は発達するのです。3歳頃までをかけて、1.0程度まで上がるといわれています。

視力の発達に合わせて!現役保育士おすすめの遊び!

月齢によって、大きく異なる赤ちゃんの視力。もちろん視力以外にも、手指の器用さ、認識等の違いも大きいです。今回ご紹介する遊びは、いつから始めても大丈夫なものをそろえてみました。成長するにつれて、同じ遊びでも楽しみ方が変わってくるのが赤ちゃんのおもしろいところです。ぜひ取り入れてみてくださいね。

隠れたものが出てくる遊び「いないいないばあ」「布でおもちゃを隠す」

2~3カ月頃から「いないいないばあ」を楽しめるようになります!寝ていても座っていても楽しめる遊びで、成長すると赤ちゃん自身も真似しやすい遊びですね。

「いないいないばあ」で出てくるという遊びは、「手の奥に顔がある」「隠れている」という認識の獲得にもつながるでしょう。また、手の向こうからでてくるのが、大好きなパパ・ママのお顔だということは赤ちゃんにとって嬉しいことです!しっかりとみようとするはずですので、焦点を合わせようとします。

赤ちゃんは最初のうち、おもちゃを布などで隠すと「隠れた」ということがわからず「なくなってしまった」と考えます。

成長するにつれて「隠れた」ということが分かるようになり、その認識の獲得のためにも「いないいないばあ」は、とても楽しく誰でもできる遊びです!隠れたことが理解できるようになってきたら布でおもちゃを隠して「どこにいっちゃったかな~」と探すような遊びもオススメです!

一人で遊ぶ・試す時間も大切に「ガラガラ」「プレイジム」

「赤ちゃんはパパ・ママと一緒に遊ぶなかで愛情を感じるから、ひとりで遊ばせるのはダメなことだ」と思っている方はいらっしゃいませんか?

実は赤ちゃんがひとりで遊んでいるときはそっと見守ることも大切なのです。

赤ちゃんが自分の世界に入り込んで熱中して遊んでるときは、下手に声をかけたり、一緒に遊ぼうとしなくも大丈夫!「触ると動く」「音がする」「こっちは感触が違う」などを赤ちゃん自身が試しているのです。

試すなかで視力も鍛えることができます。

赤ちゃんが一人で遊べる環境づくりとして、ガラガラなど音の鳴る玩具やプレイジムがオススメです!お家のスペースなども考慮して取り入れてみてくださいね。

赤ちゃんが一人で遊ぶことが大切といっても、常にパパ・ママの視界に入るようにはしておきましょう。

赤ちゃんがふと顔を上げて、パパ・ママの方をみることがあります。そんなときは声をかけてあげましょう。「ちゃんと見ているよ」という気持ちが伝わると赤ちゃんは更に安心して、遊びに熱中できるでしょう!

パパ・ママの顔でも遊ぼう!「お顔の触り合い」「わらべうた・遊ばせ遊び」

スキンシップをとる遊びは、赤ちゃんとの関わりの中でとても大切です。安心感、愛情を感じることで、後々の自己肯定感などの基礎になると言われています。

最も簡単なのは「目」「鼻」「口」など、声に出しながら触ったりする遊び。少し大きくなったときに、パパ・ママの顔のパーツを触って「自分と同じパーツがある」ことを理解することにも繋がります。

顔や体のパーツを触るときに「わらべうた」や「遊ばせ遊び」を取り入れるのも楽しいですよ。有名なところだと「トウキョウト」「いっぽんばしこちょこちょ」などがあります。簡単なものですのでぜひ挑戦してみてくださいね。

【注意点】赤ちゃんの視力を守るために…

赤ちゃんの視力は3歳頃に1.0程度になると言われています。健全な視力を獲得するためにも、注意しておくべきポイントがありますよ。

とはいえ、あまり神経質になる必要はありませんが、知識として知っておいて損はありません。チェックしてみてください。

スマホやテレビの活用

スマートフォンやタブレットでYoutubeを見て楽しむ機会も増えましたね。もちろんテレビの子ども向け番組も赤ちゃんは大好き!ぜひ育児に取り入れてあげたいのですが、やはり見せすぎは禁物。

目安としてスマホやテレビを見る時間は、1日1時間程度に抑えましょう。

ブルーライトは赤ちゃんの目には刺激が強すぎると言われています。その日の睡眠に影響が出たり、今後の視力にも関わりますので、赤ちゃんにテレビやスマホを見せるときはご家庭内ルールを決めておきましょう。

赤ちゃんの写真撮影はフラッシュOFF!

可愛い赤ちゃんの姿をたくさん写真に収めたいですよね。しかし、フラッシュは極力使用しないようにしましょう。赤ちゃんにとって、フラッシュを含めた明るすぎる光は、刺激が強いものです。

今はスマホのカメラでも綺麗に映りますし、あとから加工したりすることで思い出もしっかり守れますよ。お散歩にいって、自然光の元で撮るのもオススメです。

正しい知識で赤ちゃんの視力がつくのを見守ろう!

赤ちゃんの視力が産まれた頃から1歳になるまでに、大きく差があることに驚いた方も多いのではないでしょうか。とはいえ、パパ・ママが赤ちゃんの視力を良くするためにできることは、ほとんどありません。健康に成長するように見守ることが大切です。

遊びの中で、さまざまな経験をさせてあげることは視力だけにとどまらず、心・体の発達にも大きく影響を与えるでしょう。

もしも、目の病気や弱視が気になる場合は定期健診やかかりつけ医に相談してみてください。赤ちゃんの発達は個人差が大きいのでご家庭での判断は難しいです。

ご紹介した遊び、注意点を取り入れて赤ちゃんと楽しい時間を過ごしてくださいね。

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