生まれたばかりの赤ちゃんのお世話をしていると、よくしゃっくりをしませんか?
特にミルクや、母乳をあげたあとにしゃっくりをして、そのまま吐き戻してしまうこともあります。
あまりにも回数が多いと、なんとかしてしゃっくりを止めた方がいいのかな、と心配になってしまいますよね。
なぜ生まれたばかりの赤ちゃんにしゃっくりが多いのか、止めた方がいいのかを解説します。
しゃっくりってなんだろう?なぜ起こるのか
しゃっくりは、人間の呼吸をつかさどる横隔膜というところがけいれんして起こるものです。
しゃっくりが出始めても、比較的短い時間でおさまることがほとんどですが、ごくまれに日をまたいでもおさまらないこともあります。
では、なぜしゃっくりが起こるのか、生まれたばかりの赤ちゃんに多いのはなぜかを解説していきます。
しゃっくりの原因はよくわかっていない
実はしゃっくりの原因は、はっきりとは解明されていません。しかしよく見られるのが「アルコール摂取、大量の喫煙」や「早食い・一気飲み・暴飲暴食によって、急激に胃がふくらむ」というものです。
ほかにも大笑いしたり、急激に大きな声を出したりしたときにも起こります。また薬の副作用でしゃっくりが起こることがあります。
ほとんどの場合は自然におさまるのですが、病気によってしゃっくりが起こっている場合はかなり長引くこともあるようです。
しゃっくりの仕組み
しゃっくりは主に「中枢性」「末梢性」にわけられます。
中枢性は、脳の呼吸中枢が刺激されて起こるものです。末梢性は横隔膜の運動をつかさどる横隔神経、または横隔膜そのものが刺激されて起こります。
赤ちゃんによく起こるのは、抹消性のものです。中枢性か末梢性かというのは見分けがつきませんが、中枢性は長時間続くことが多いようです。
しゃっくりの確実な止め方はない
しゃっくりを確実に止める、という方法は今のところありません。よく言われるのが「驚かせる」「水を飲む」「息を止める」という方法ですね。
この3つに共通しているのが、息が止まることです。横隔膜は呼吸をつかさどる場所なので、息を止めると効果がある、と信じられているのかもしれません。
ただ数日たってもおさまらないしゃっくりの場合は、病気が原因のこともあります。赤ちゃんはよくしゃっくりを起こしますが、あまりに長かったり、機嫌が悪かったりする場合には病院を受診してみてください。
赤ちゃんはしゃっくりが多いのはなぜ?
赤ちゃんは、大人に比べるとかなり頻繁にしゃっくりを起こします。場合によっては授乳のたびにしゃっくりを起こしたりもするので、見ていると不安になってしまうかもしれませんね。
なぜ赤ちゃんにはしゃっくりが多いのか、どうやって対処すればいいのでしょうか?
赤ちゃんは、ミルクや母乳と一緒に空気も飲み込んでいる
特に生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ吸う力や飲み込む力がついていません。それに飲み込むのまだ上手にはできません。
そのためミルクや母乳を飲み込むときに、一緒に空気まで飲み込んでしまっています。
赤ちゃんにミルクや母乳をあげたあとにゲップをさせるのは、飲み込んだ空気に押されて吐き戻してしまうからです。この空気が、実はしゃっくりの原因でもあります。
空気を飲み込んで胃がふくらんでしまうと、近くにある横隔膜が刺激されてけいれんします。赤ちゃんは横隔膜やその付近の神経もまだ未熟です。ちょっとの刺激でもしゃっくりを起こしてしまいます。
それで生まれたばかりの赤ちゃんには、しゃっくりが多いのです。ゲップが出ると胃のふくらみも緩和されるので、しゃっくりがおさまる場合もあります。
赤ちゃんのしゃっくりは止めない方がいい
しゃっくりの止め方として「驚かせる」「水を飲む」「息を止める」を紹介しましたが、これらは赤ちゃんにはやってはいけません。
赤ちゃんの体はまだまだ未熟です。驚かせたりしてしまうとびっくりして、顔色が悪くなったり呼吸が止まってしまう場合があります。大人と違ってすぐに回復するわけではありませんので、くれぐれも気をつけてください。
赤ちゃんのしゃっくりは、無理に止めようとしないのが正解です。ゲップをさせるときと同じように、縦抱きにして背中を優しくとんとんするか、なでてあげてください。
ほとんどの場合は、ゲップをしたり吐き戻したりして、胃の中の空気が抜けるとおさまります。長時間しゃっくりがおさまらなかったり、ぐったりしたりミルクを飲まなかったりするようであれば、病院を受診しましょう。
しゃっくりが多いのは珍しいことではない
赤ちゃんのしゃっくりは、大人と違って毎日と言っていいほど見かけます。子育てが初めてのママにはちょっと心配ですよね。しかし、赤ちゃんはまだまだ体が成長していません。大人は少ないけど赤ちゃんにはよくある、というのも珍しいことではないのです。
しゃっくりについても、長時間続いたり、ミルクを飲まなくなったりしなければそこまで心配することではありません。ただ、しゃっくりは大人でも苦しいですよね。
同じように、しゃっくりが続くと赤ちゃんでも苦しいものです。縦抱きにして背中をなでる、ゲップを出してあげるなど、工夫してみてください。
成長にともなって、赤ちゃんのときにしかみられないものは、徐々に失われていきます。今しか見られない表情や、今しかできない苦労もたくさんあります。ママもそれに合わせて成長していくものです。赤ちゃんと一緒に、ゆっくり成長していってくださいね。