生後3ヶ月になると、成長の早い子では首が座り始めたり、笑ったりなど体や表情の面で変化が現れる時期です。
この頃に見られる赤ちゃんの発達について知り、成長に合わせた遊びを取り入れてみましょう。
おすすめのおもちゃと遊び方についてもご紹介します。生後間もない頃に比べて、少しずつコミュニケーションが取れるようになるので、一緒に遊ぶ時間を楽しめるといいですね。
生後3ヶ月で見られる赤ちゃんの発達
生後3ヶ月頃の赤ちゃんの発達について解説します。
筋肉や神経が発達し、動きが増えたり、握る力が強くなったりします。また、表情筋や脳の発達により、笑うようになるのもこの時期です。
これらの発達は生後3ヶ月から見られることが多いですが、赤ちゃんの発達には個人差があります。
成長が少し遅くてもその後の発達には影響がない場合が殆どなので「その反応はうちの子にはまだ見られない。」などと気にしないでくださいね。
首が座り始める
首が安定してくるので、授乳が楽に感じられるようになることもあるでしょう。
早い子ではうつ伏せにすると首を持ち上げて飛行機のようなポーズをしたり、寝返りが出来るようになったりします。
握力が強くなる
首だけでなく、手足の筋肉も発達し、握る力も強くなります。
また、足を持ち上げて布団を蹴ったり、寝ながら回転したりすることも出来るようになります。
視力が発達する
生後間もない頃は、ぼんやりとしか見えないと言われていますが、3ヶ月くらいになると、視力は0.04~0.08程度になるそうです。
そのくらいの視力になると、近くに焦点を合わせることが出来、自分のすぐ近くにあるものを目で追うことが出来るようになります。
また、動く物の形を認識出来るようになるのもこの時期です。
聴力が発達する
この時期は聴力も大きく発達すると言われています。
周りの音にびっくりするようになったり、近しい人の声を聴き分けられるようになったりします。
ハンドリガードが見られる
ハンドリガードとは、自分の手をじっと見つめたり、にぎにぎと動かしたり、しゃぶったりする行動のことを言います。
中には、手ではなく足を見つめたり、しゃぶったりする「フットリガード」をする赤ちゃんもいます。
これらの行動は、目で見たものと手足が動く感覚とを脳が結びつけ、認識を深めるために行うものだとされています。
中にはハンドリガードやフットリガードが見られない赤ちゃんもいますが、手足を動かしたり、しゃぶったりする行動が見られれば発達に問題はありません。
クーイングが見られる
クーイングとは、赤ちゃんが舌を使わずに出す泣き声ではない声のことで、「プレジャーサイン」とも呼ばれ、ご機嫌なときによく聞かれるものです。
このクーイングは1,2ヶ月でも聞かれることがありますが、段々と頻度が多くなります。
そして、一般的には4ヶ月頃になるともう少し舌を使って発音する喃語に変わります。
生後3ヶ月の遊び
体の機能や脳に様々な発達が見られるこの時期は、どんな遊びをするのが良いのでしょうか?
遊びには脳や体を刺激したり、周りの人と関わったりすることで発達を促すだけでなく、コミュニケーションを楽しむという側面もあります。
赤ちゃんが笑顔になったり、興味津々で遊んでいたりすると、見ている大人も嬉しくなりますね。ここでは、大人も一緒に楽しめる遊び方についてご紹介します。
音が出るもので遊ぶ
赤ちゃんが音に反応するようになると、ガラガラなどで遊べるようになります。
「ラトル」という名称で売られている物もありますが、ガラガラの別名と思って良いでしょう。
ビーズなどが入っているぬいぐるみやオーボール、プラスチック製のものなど、色々な種類があるので、音や形の違うものを何種類か用意するのも面白いかもしれません。
音に反応することは、脳への刺激になるだけでなく、音の方を向くことで筋肉の発達にも繋がります。
色で遊ぶ
この時期の赤ちゃんは黒や赤、白などはっきりとした色の方が認識しやすいと言われています。
そうした赤ちゃんの特性を考えた布絵本なども沢山あるので、赤ちゃんと一緒にお気に入りの1冊を探してみるのも良いかもしれません。
一人遊び
段々と一人遊びをするようになる時期でもあります。自分の声で遊んだり、手足を見つめたり、一人でおもちゃを振ったりすることに夢中になっていることもあるでしょう。
一人遊びも赤ちゃんにとって大切な時間です。無理にやめさせたり、遊びに誘ったりせず、傍でお茶でも飲みながら、そっと見守ってあげましょう。
一人遊びに活躍するのが、メリーやモビールなど上からぶら下がっているタイプのおもちゃです。少し大きくなってから、プレイマットとして使えるベビージムなどもあります。
おもちゃの選びのポイント
赤ちゃん用のおもちゃは種類が無数にあり、どのようなものが良いのか迷ってしまうこともあると思います。
赤ちゃんのために手作りする方もいらっしゃるでしょう。ここでは、既製品のおもちゃを選ぶときや手作りするときに考えるべきポイントについてお伝えします。
赤ちゃんの成長に合わせて安全に楽しく遊べるものを選択してあげたいですね。
口に入れても大丈夫なもの
何でも口に入れてしまう時期です。口に入れる行為は、目の前にあるものに興味を持ち、それがどんなものかを確かめるための行動だと言われています。何でも口に入れるのは脳が発達している証拠です。
物を口に入れたり、舐めたりするのをやめさせることは出来ないので、赤ちゃんに与えるおもちゃは、必ず口に入るということを意識して用意しましょう。
怪我や誤飲を防ぐため、尖ったもの、口に全て入ってしまうような小さすぎるものはやめましょう。
また、赤ちゃんが舐めたおもちゃを放置しておくと雑菌が繁殖します。プラスチック製ですぐに水で洗えるものや布製の本など洗濯出来る素材のものがおすすめです。
握りやすいもの
赤ちゃんは自分で握って振ったり眺めたり出来るものに興味を持ちます。
持ち手が太すぎるものは遊びにくいかもしれません。
持ち手の部分は赤ちゃんの手に納まるくらいのものを選ぶと良いでしょう。
赤ちゃんに合った遊び方を
赤ちゃんの発達や成長の早さは一人一人違います。「ほかの子はもう笑っているのに、うちの子はまだ笑わない。」などほかの子と比較する必要はありません。機嫌がよく元気ならば心配ないことが殆どです。
しかし、発達に関して気になることがある場合は一人で悩まずに、保健センターやかかりつけの病院、市区町村の子ども福祉課などに相談しましょう。
遊びについても、反応しないからといって悩まないでください。焦らずに、赤ちゃんの様子をよく見て安全に遊ぶことが大切です。ゆっくり、赤ちゃんのペースに合わせて成長を楽しみましょう。