なにをしても泣き止まずにずっと泣いている赤ちゃんに対してイラつきが出てしまい、放置・無視をしたくなることは子育てをしていく上で誰にでもあることです。
そこで本記事では泣き止まない赤ちゃんを放置・無視をすると赤ちゃんにどのような影響を与えるのか、そして、泣き止まない赤ちゃんへの対処法についてもご紹介していきます。
泣き止まない赤ちゃんに対して放置・無視は絶対にNG
ここでは、泣き止まない赤ちゃんに対して放置や無視をすると赤ちゃんにどのような影響を与えるのかについてご紹介していきます。
泣くことは赤ちゃんにとって自己表現のひとつ
まだ言葉を話すことができない赤ちゃんにとって、泣くことは自分を表現する数少ない手段の一つです。例えば、お腹が空いた時やオムツが濡れた時など、全て泣いてメッセージを出しています。
そして、その日常のお世話をしてもらう中で、「自分を守ってくれる人」「そうでない人」「安全な人」「不安な人」などを本能で見分けていき、「基本的な信頼感」というものを自分の中に築いていくのです。
母親や父親に対しての信頼感が揺らいでしまう
大泣きしてるのにずっと構ってもらえなければ、赤ちゃんは「こんなに泣いて訴えても、気づいてもらえない」「何もしてくれない」と感じ始めてしまいます。
すると基本的信頼感も培われにくく、「泣いても仕方ないな」と思い、諦めてしまい、その結果徐々に母親や父親への信頼も揺らいでしまうのです。
この時期の基本的信頼感の形成は、後の人生に大きな影響を与えます。もし、しっかりと築かれていないと、「自分は何を言っても受け入れてもらえない」「どうせ頑張っても意味がない」という感情がベースとなって人生を歩んで行く事になってしまいます。
そうなってしまうと、「どうせ僕は…」「私なんか…」という言葉がよく出る子供に育ってしまう可能性が高いです。
泣き止まない赤ちゃんとイライラのママが陥る悪循環
基本的に、「泣き止まさないと親子の信頼関係が揺らいでしまう」「後に自己肯定感の低い子供になってしまう」と思い、親ならば誰でも何とかして泣き止まそうとします。
しかし、お腹が空ているわけでも、オムツも濡れてわけでもない。衣服の状態も問題なく、室温や湿度も快適。なのに、抱っこしても、あやしても、どうしても泣き止まない時ってありますね。
この場合は、泣いている赤ちゃん自身も何故ないているのか、分かっていないことが多いです。
それを「無理にでも泣き止まさなきゃ」と思えば思う程、泣き止まない赤ちゃんにストレスを感じイライラしてしまうでしょう。
また、この時期の赤ちゃんは、言葉の意味を理解できない分、親の表情、口調、トーンなどから受け取る非言語のメッセージを敏感に読み取る能力があります。
そのため、ママがイライラしていると、そのイライラが赤ちゃんに伝わってしまい、更に泣くという悪循環に陥りることもあるのです。
泣く赤ちゃんへの対処法
次は、何をやっても泣く赤ちゃんへの対処法についてご紹介していきます。
泣き止ませようと必死にならなくても大丈夫
よく「赤ちゃんは泣くのが仕事」といわれますが、泣いてストレスを解消していることもあります。赤ちゃんが理由もなく泣き続けるのは、脳が発達する過程で自分ではどうにもできない不快や困難が出てくるからなのです。
赤ちゃんが
・急に泣き止んでぐったりしている
・おう吐や血便がある
・耳をさわる、耳だれがある
・顔色が悪く不機嫌
・オムツ替えのときに足を痛がる
・おまた(陰のう、股のつけね)が腫れている
などの異常がなければ、「何が何でも泣き止ませよう」と思わなくて大丈夫です。
その状態がずっと続くわけではなく、やがて泣き止んで寝てしまいます。「泣き止ませる」ことが大事なのではなく、「泣き止ませようと関わる」ことが大切なのです。
そうすれば、赤ちゃんも「ママ(パパ)はちゃんと私(僕)のことを見てくれている・愛してくれている」と安心してくれるでしょう。
短時間その場を話しれのは良いが長時間の放置は危険
イライラしたときは、10~15分程度、赤ちゃんと一旦離れて休憩することもおすすめです。その際は赤ちゃんを安全な場所に仰向けで寝かせたうえで、目の届く範囲に移動しましょう。そして「お茶を飲む」「電話やオンラインで誰かと話す」などしてリフレッシュしましょう。
しかし、「そのうち泣き止むだろ」「あやしても泣き止まないから放置してても同じ」と、赤ちゃんを長時間放置するのは絶対やめましょう。
長時間放置していると、乳幼児突然死症候群のリスクが高まる「うつ伏せ寝」になったとき見逃してしまったり、吐いたものや近くに置いていたものによる窒息などの異常に気付くのが遅れる危険性があります。
自分で動ける月齢の赤ちゃんなら、落下による事故の可能性あるので、赤ちゃんから離れるときは短時間にしましょう。
限界が来る前に周りに頼る
泣き止まない赤ちゃんに毎日つきあうことは、誰にとっても大変なことです。ママとパパで協力しあうことはもちろん、頼れるようであれば祖父母にも手伝ってもらいながら乗り越えることが大切です。
近くに頼れる人がいない場合は、「保育園の一時預かり」や「ベビーシッター」を利用するなど赤ちゃんのお世話を手伝ってくれる人を探しましょう。
ママやパパが追いつめられていては、赤ちゃんに優しくすることはできません。赤ちゃんのために周囲を頼ってください。
ちなみに、家庭では泣いたときのルールを決めることで、ひとりに負担が偏ることを防ぐことができます。
例えば、「夜泣きは交代で対応する」「夜に何度も泣くときはパパがドライブに連れていく」など、各家庭でやりやすいルールを作り、大変さを家族で共有しましょう。
また、ずっと赤ちゃんと2人きりという状況が続くときは、できるだけ大人と話すようにするだけでも気分がすっきりするでしょう。
終わりは絶対来る!それまで精一杯関わってあげよう!
いかがでしたか?本記事では泣き止まない赤ちゃんに対して放置・無視をすると赤ちゃんにどのような影響を与えるのかと、何をしても泣く赤ちゃんへの対処法についてご紹介してきました。
理由の分からない大泣きでも終わりは絶対に来るものです。ですので、その時まで精一杯関わってあげましょう。
そうするだけでも赤ちゃんは安心してくれて、母親や父親への信頼感を保つことができます。更に、赤ちゃんが泣いたときは、なるべくイライラしないように、心に余裕をもって接してあげましょう!