赤ちゃんの下痢の基準とは?受診の目安や家庭で出来るお尻ケアの基本

赤ちゃんのうんちは大人のうんちに比べて緩いのが普通。大人ならば軟便、下手をすれば下痢なのでは?と思うようなうんちでも普通便であることもあり「一体どれくらい緩いと下痢だと疑えばいいのだろう…?」と疑問に思うママ・パパも少なくないはず。

そこで今回は現役保育士である私が、

【月齢別】赤ちゃんのうんちの変化

受診すべきうんち・下痢、便秘の目安

お尻ケアの基本とアイデア

についてご紹介していきます。少しでもパパ・ママの参考になれば嬉しいです!

【月齢別】赤ちゃんのうんちの状態の変化

赤ちゃんのうんちの状態は一年間で大きく変化します。うんちの変化について知識がなければ、正しい健康判断も難しいですよね。まずは、発達段階・月齢別に赤ちゃんのうんちの状態について知っていきましょう!

新生児期〜生後2ヶ月

新生児期のうんちは最も変化の大きい時期です。産まれてから3~5日ぐらいの間に、胎便~移行便~普通便と変化していきます。

まず、産まれたばかりの赤ちゃんがするうんちは胎便と呼ばれます。胎便とは、生後48時間以内に新生児がするうんちで、赤ちゃんがお母さんのお腹のなかで飲みこんだ羊水、腸管の分泌物、胆汁色素や脂肪などが含まれているため、ねばねばしています。色は黒褐色や緑色に近い色です。はじめて見たときに驚いた方も多いのではないでしょうか?胎便は生後24時間までに初めての排便され、その後2、3回排泄されることが多いです。

その後、母乳やミルクを飲み始めると、緑色や黄色の水っぽいうんちに変化していきます。この状態のうんちを移行便と呼びます。

そして、生後3~5日ほどで黄色っぽい色のドロドロした普通便と呼ばれるうんちになります。生後2ヶ月頃までは大人のうんちと比べると明るい色のうんちです。形状も水っぽく下痢のようですがこれが普通。うんちの状態以外に体調に変わったことがなければ基本的に気にしなくて大丈夫です。

生後3ヶ月〜生後7ヶ月

生後3ヶ月頃になると、水っぽさが少し減り、ドロドロとした形状になってきます。色も黄色っぽく明るい色が少し濃くなりますよ。食事がミルクや母乳だけでなく離乳食に移行していくと、更に色が濃くなっていきます。

また、食べた食材によって様々な色になることがあります。例えば、ほうれん草をたくさん食べたら緑のうんちが出たり、トウモロコシなどが消化されずそのままの状態でうんちに混ざっていることもしばしばです。初めはあまりにも鮮やかな緑色やそのママの食材に驚くこともあると思いますが、よくあることですので、あまり気にしなくても大丈夫です。

生後8ヶ月~

離乳食を食べることにも慣れ、いよいよ後期食へと移行をしていく時期。このあたりから、食事において離乳食の方がミルクや母乳より多い比重を占めるようになってくるのです。そのため、ドロドロ状だったうんちも固まってきて、いわゆる大人と近い茶色の普通便が出るようになります。とはいえ、まだまだ未熟な消化器官。大人以上に食べた食材や水分量によって形状や色は様々です。

これって病気のサイン?受診が必要!気を付けるべき下痢やうんちの状態

うんちは赤ちゃんの健康状態が反映されるため、赤ちゃんの状態を判断するために大切な指標になります。ですが「ちょっとした下痢だったり、うんちが出ないからと言って、簡単に病院を受診してもいいものか…?」と悩んでしまうことってありますよね。どれほどの症状であれば病院を受診する必要があるのか、どんなうんちの時は注意しなければならないのかについて解説していきます。

食欲がない!発熱している!眠れない!泣き止まない!

下痢や便秘などうんちの状態について「いつもと何かが違う…」と感じた際は、うんちの状態だけでなく食欲、機嫌の良し悪し、体温、睡眠の状態など様々な角度から検討してみましょう。もちろん、便秘気味の際はお腹が苦しくてあまりいつもより食事への意欲がなかったり、機嫌が悪いことはあると思います。しかし、単なる便秘であったとしてもその状態が長く続くのは赤ちゃんにとってよくありません。

うんちの状態の違和感に加え、体調の異変を感じたら「少し気にしすぎかな?」という時であっても、受診してみるのも一手。原因が分かれば、パパ・ママも一安心できるのではないでしょうか?赤ちゃんの生活に支障をきたしている場合は受診して原因を探ってみてくださいね。また、明らかな発熱、苦しくて眠れないなどの場合ももちろん受診しましょう。

そして、注意しなければならないのが下痢なのに母乳・ミルク等の水分を摂ってくれない時。下痢で水分を体外に出してしまっているため、口から水分を摂取できないと、脱水症状に陥ってしまう可能性があります。特に、ウイルス性の胃腸炎になってしまった場合は嘔吐も伴う可能性があり、とても危険です!

色に注目!『赤』『黒』『白』のうんちが出たら要注意!

赤色のうんちの時は…

血が混じったり、出血をともなうようなうんちは細菌による腸炎を引き起こしている可能性があります。症状としては、うんちがイチゴジャムのように全体的にドロドロと赤くなっている状態です。例えば、うんち自体の色は通常で、繊維状に血が混じっていたり、血が表面についているものに関しては、いわゆる切れ痔のような状態ですので、それほど心配する必要はありません。あまりにも長く切れ痔が続いているようであれば、受診を検討してみる程度です。

黒色のうんちの時は…

腸や肛門近くでの出血の場合は赤いうんちになりますが、腸よりも体の上の方で出血などが起こった場合、黒いうんちがでます。血液と胃酸が混ざっている証拠です。受診をしてください。

白いうんちの時は…

ウイルス性の病気であればロタウイルスに感染している可能性があります。ロタウイルスは冬によくみられるウイルスで白いうんち(下痢)以外にも、発熱や嘔吐を伴います。そして、酸っぱいような嫌な臭いも特徴です。また、ノロウイルス以外にも生後2ヶ月までの場合は、先天性胆道閉鎖症の可能性もありますので、すぐに受診してください。

特定の食べ物を食べたときに下痢になる

食物アレルギーの可能性があります。アレルギーは生死に関わる大切なこと。症状が軽いからといって、甘く見てはいけません。「この間もこれを食べた後だったきがする」というような曖昧な思いであっても一度、しっかりとお医者さんに診てもらいましょう。

食物アレルギーの場合は「蕁麻疹」「ぜーぜーする荒い呼吸音」などが伴うことが多いです。参考にしてくださいね。

受診する時は!うんちは持参してみてもらおう!

受診する際はおむつに包んでうんちを持参することをオススメします。

お医者さんに「うんちが黒いような気がして…」と説明するだけでは、どれくらい黒いのかが伝わらないこともあり、お互いに困ってしまいますよね。また、下痢と思われる場合はどれくらい緩いのかを言葉で説明するのは難しいです。そのためにも、うんちはおむつに入れたままで構いませんので、ビニール袋などにしっかりとくるんで持っていきましょう!

 

赤ちゃんのお尻が赤い!?基本のお尻ケア

「何度も排便してお尻が赤い!」「蒸れてしまって汗疹ができている…」など、デリケートな赤ちゃんのお尻。基本的なおむつ交換時のお尻ケアやプラスαでパパ・ママができることをご紹介しますね。

基本のうんちおむつ交換

大まかに汚れを拭き取ってから、細かいポイントを拭いていくのが鉄則です。そして、清潔にしたあとはしっかりと乾かしてあげましょう!また、ゴシゴシこするのはNG!こすらなければ取れないような汚れは後で紹介するプラスαのケアをしてあげてくださいね。おむつ交換の基本を再度抑えるだけでも赤ちゃんのお尻は良くなっていきますよ。

男の子の場合

大まかな汚れをとったら、尿道部→裏側やしわや足の付け根→肛門部分の順番で拭いてあげましょう。男の子は拭き残しが多くなってしまいがち、汚れが残らないように注意してくださいね。

女の子の場合

よく言われることですが前から後ろに”向かって拭いてあげるのが基本です。うんちのなかの菌が尿道に入る可能性もあります。割れ目が汚れてしまっている時は、無理に拭かず、ぬるめのお湯で洗い流してあげるほうが良いです。

臀部浴で優しく汚れを落としてあげよう

柔らかい赤ちゃんのうんちはお尻全体にべったりとついてしまうことが多いですよね。おしりふきを何枚も使って拭き取るのも一苦労。また、柔らかい赤ちゃんの肌を何度もこすると赤くなってしまうのも心配ですよね。

更に下痢や排便回数が多いと、肛門周りが赤くなってしまったり、おむつかぶれによる汗疹なども起こります。

柔らかいうんちや下痢、排便回数が多い時は臀部浴で汚れを落としてあげることが効果的!

やり方はとっても簡単で洗面器などにぬるめのお湯をはり流してあげるだけ。また排便量が多い時などは拭き取れる大部分は先にとっておくのがオススメです!また、乾ききっていない状態でおむつを履かせると蒸れてしまうので逆効果。場合によってはドライヤーなどで少し乾かしてあげてくださいね。

ボトルシャワーやコットンを使おう!

うんちがこびりついてしまっているときや、お尻が赤い時は臀部浴をするのが最も効果的ですが、毎回は億劫…というかたは、ボトルシャワーやコットンを使った方法はいかがでしょうか?

ボトルシャワーの使い方

ぬるま湯(38℃程度)をボトルシャワーにいれて準備しておきましょう。おむつを外し、汚れたおむつを下に敷いた状態でボトルシャワーのぬるま湯をかけてあげましょう。広範囲に汚れがついている場合はこびりついてしまったときも無理なく落とすことができます!その後、おしりふきなどで汚れを落としてあげましょう。新しいおむつを付ける前に乾かすことを忘れずにゴシゴシとこすったり、何度も拭き取る必要もないので、赤ちゃんにとってもパパ・ママにとっても嬉しい方法です!

コットンの使い方

ぬるま湯でたっぷりと濡らしたコットンで汚れを落としていきます。イメージとしては流し落とすイメージです。ガーゼなどで拭き取るなど乾いた状態にして新しいおむつをつけます。お尻が赤い場合や少量のうんちのときにおすすめです。

正しい知識と優しいケアが赤ちゃんのお尻を守る。

赤ちゃんのうんちは大人とはちょっと違うからこそ、戸惑うことも多いですよね。

今回ご紹介した赤ちゃんのうんちの変化、受診の目安を基準にして赤ちゃんの健康状態をはかってあげましょう。

赤ちゃんのうんちは胎便→移行便→普通便になっていく

離乳食が進むにつれて色が濃くなったり、形状が大人のうんちに近づく

うんちの様子がおかしいときは、排便だけでなくその他の異常がないかに目を向ける

「赤」「黒」「白」のうんち、特定の食べ物を食べた後の下痢には要注意!すぐに受診する!

受診する際はうんちを持参する

また、お尻ケアに関しては荒れてしまってからはもちろんのこと、荒れる前からご紹介した臀部浴・ボトルシャワーなどの方法を習慣化することもおすすめです。是非実践してみてくださいね。

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